音楽が脳を育てる!(4)~年収、学歴、遺伝に勝る音楽の影響
前回のブログで世界が泣いた映画『ストリートオーケストラ』を紹介させていただきました。
この映画の元となったベネズエラの音楽教育プロジェクト「エル・システマ」を紹介させていただきます。
その前に・・・
ピアノを習うと頭が良くなる・・・に対して
数々の反論を目にすることがあるかもしれません。
それは、親の環境・高収入・高学歴といった優位性です。
環境説・・・
ピアノを習える家庭は、
・親の収入が高い
・環境がよい
・教育費もかけてもらえる
・親が教育熱心
だから、子供の頭が良くなるのでは?
遺伝子説
ピアノを習える家庭は、
・高学歴な親が多い
・遺伝子的な問題
だから、子供の頭が良くなるのでは?
では、反対に、環境に恵まれず、低収入・低学歴といった場合はどうなのか?
まさに、音楽は、
こうした親の3つの優位性にも負けない影響力があったという証明がなされました。
「エル・システマ」は、南米ベネズエラでホセ・アントニオ・アブレウ博士によって始められた社会変革を目指した音楽教育です。
このオーケストラは、70%が貧困層以下の家庭環境に恵まれない子どもたちで結成されています。
家庭の経済状況にもかかわらず、すべての子が無償で集団での音楽教育が受けられる仕組みが原点で、子どもたちが、自ら協調性や、規律を学びながら、目標に積極的に取り組んでいく姿勢を育んでいくことによって、希望や誇りをもてることを目的としています。
この活動は、世界的に活躍する若手指揮者グスターボ・ドゥダメルなど多くの一流音楽家を輩出しているだけでなく、子どもたちを犯罪や暴力から守り、学業面も含めてポジティブな影響を与えてきていることで、ユネスコ、米州開銀等の外部機関からも評価されています。
2016年1月時点で、60以上の国・地域で展開しています。
日本でも東日本大震災をきっかけに福島から「エル・システマ」の活動が広がっています。
「エル・システマ」は素晴らしい活動ですね!
まさに、音楽が自己肯定感、仲間を思いやる気持ち、規律を守るといった生きていく上に大切な力を育んでいるのです。
当教室でも、3か月に1回行っているグループレッスンや、クリスマス会、発表会で必ず合奏を取り入れていますが、この活動がまさに自己肯定感や、人を思いやる気持ちを育んで行くことを実感しています。
そして、どの子どもたちも歌や合奏が大好きです。
音楽が一生その子にとって、かけがえのないものになったらいいなと思い、日々指導しています。
子どもはどの子も天才です!
大人よりはるかに、難しいことも、いとも簡単に習得します。
特に幼児期から音楽の訓練を始めた子は、それが顕著です。
次回はなぜ幼児期からの訓練が大切なのか、脳科学的に証明されつつある実験結果をご紹介したいと思います。
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